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2007/06/14(Thu)

俺は、君のためにこそ死ににいく

 石原慎太郎、製作総指揮、脚本

 特攻の母と呼ばれた、鳥濱トメさんの視点からも描いた、知覧の特攻隊員達の生き様を映画化。

 見たこともない人たちから、戦争賛美映画だとか、愛国心、国威掲揚映画だとか、散々に言われていたようですが、最近の戦争映画としては、珍しくメッセージ色も少なく(石原氏脚本だからと)期待して見ると肩すかしになる作品でした。昨今の世相に配慮したのか、靖国神社に関する台詞は、慎重に選ばれて最小限に留められていました。


 ストーリーは有って無いようなモノなので、省略
公式ページを参照下さい

 余談ですが、最近の映画公式ページはFLASHばかりで嫌になりますね。

 知覧の特攻隊については、文献や残された日記も多く、個人的にも本を何冊か読んでいるので、作中で描かれているのは知っているエピソードが殆どだったのですが、微妙に変更されてたり、何人かの出来事を1人のエピソードにまとめていたりしているのは、映画の話として纏まるようになのでしょうね。

 映画の舞台は旧陸軍航空隊の知覧基地なのですが、特攻の始まりと言われる旧海軍の関大尉が特攻するまでの話を織り交ぜていて、海軍上層部の人間は、どうして特別攻撃という手段を選んだのか。それを伝令する部隊長は部下が納得するためにどのような理由を付けたのか。そして、特攻に行く若者は、どういう思いで飛び立ったのかを、石原慎太郎氏の?lt;/b>でわか〜り易く説明してくれています。
 あくまでも石原氏の考え方なので、私はその通りだとは思いませんけれど。

 それでも、的場浩司の演じる関大尉の頭をかきむしって苦悩する様は鬼気迫る物があり、息をのみました。関大尉は当時23才。今の若者と比べものにならないくらいの人生の辛酸をなめていたわけですから、的場浩司の今の年齢で演じられても違和感はありませんでした。

 その他では、兵隊ではなく一般市民のふとした行動や仕草に、戦時下の心理状況として共感、唸らせられるシーンが幾つかありました。個人的には、兵士に守られて国が起っているという事を意識しないでいられる今の日本は、少しいびつな国家だと思うのですが。


 光人NF文庫読みの視点からすれば、はっきり言って脚本ダメダメな腰抜けの映画でしたが、本作を作ろうとしたスタッフの心意気や良し、と言うところでしょうか。石原氏を表看板に据えたときに、この作品の方向性が散漫になった代わりに、予算と有る程度の注目を集めることが出来たのですから。


 時があったら、知覧へ行って見たいと思います。

 あと、隼の実物大模型は、アップになるとリベット周りのしわの寄り方の表現でFRPっぽさ全開だったけど、それでも実物大模型の存在感は良いですね。もうチョイ予算があれば、アメリカでリメイクされている隼を持ってこられたんじゃないかと、残念で仕方有りません。

by Canno | 2007/06/14 23:59:59 | 映画見ました | comment(0) | trackback(0)
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