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2010/02/20(Sat)

遠隔操作式高温砂空気流動型サンドバス

image_676db08e8a2cf  超臨界水などの試験用サンドバスの、フルスペックモデル(SB160T−AT1)です。産業技術総合研究所の東北センターへ納めさせていただきました。


 サンドバスも色々あるかと思いますが、うちのSB160Tの特徴は、
 ・コンパクト(砂槽本体で床面積36センチ×33センチです)
 ・砂槽の内径が大きく深い(内径16センチ、深さ40センチ)
 ・砂流動が安定し温度ムラが少ない(昇温安定までも比較的早い)
 ・砂の吹きこぼれが少ない
 ・高温(〜550℃)まで対応でき?lt;br /> ・反応器上げ下げの補助機構がある(安全な投入、取り出し)

等々です。
 写真のモデル(−AT1)はフルスペックですので、反応器を砂槽と水槽への投入までの遠隔操作、それに上下揺動(〜120rpm可変) などのオプションを追加してありますので、筐体は大きいです。


 このSB160Tサンドバスは、1号機を宇都宮大学の佐藤剛史助教と作り上げました(5年前くらい?)。
 私たちが東北大在学中に初めてサンドバスがやってきて、据付立上げや運転で、あれやこれや苦労しているのを横で見ていたので、新たにサンドバスを作るにあたり、とにかく超臨界水のバッチ試験で使いやすく、温度ムラのないコンパクトな物をという方向で、実際の製作まで何度もディスカッションをこなし、出来上がったモノです。設計にはかなり苦労しましたが、完成したSB160Tはイイ物に出来上がり、ほぼ毎日稼働して試験データを積み上げているようです。

 宇大へ納めたその後、民間にもボチボチと売れ始めまして、年に1台くらいのペースで出ているうちのベストセラー品であります。その後も、細かい改良部品は宇大でチェックしてもらってOKならば、新規に注文が入る毎にアップデートしてもいます。


 標準モデルは砂への投入、引き上げだけの補助アームでしたが、産総研へは水への投入まで含めた完全遠隔型でと言うことで、オプションを含めて本槽以外の部分を新規に設計し、2009年末に納品をしました。

 写真のフルスペックモデル、納品はしましたが、製作上、部品選定上のミスが有りまして、1月末に一度工場に戻して2週間ほど調整をしていました。改良の結果完調になり、やっと使っていただける状態になったところです。
 時間は掛かりましたが、この試運転で得たデータを次号機以降のアップデートに活用したいと思います。

by Kanno | 2010/02/20 09:53:52 | こんなの作りましたけど | comment(0) | trackback(0)
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